やったー!
これで今日ティラミスを食べてもらえる上に、一緒の電車で帰れる!
こうなったら宇佐美先輩の存在、利用させてもらうしかない。
「俺ら暇人だし、時間とか気にしなくていいよ。じゃあ藤、行こうか」
「あ? ああ……俺は別に暇人じゃねぇぞ」
なぜか、ヤンキー先輩は不機嫌そうに声を低くして言った。
あれ。
さっきまで機嫌良さそうだったのに。
やっぱりわたし、ちょっと強引だったかなあ。
「まーねー。藤は彼女持ちだし、そりゃ俺より暇じゃないだろうけど。今日は予定ないんだから暇人じゃないの」
「るせ」
「それじゃ、あとでね杏ちゃん」
ヤンキー先輩とは逆に、機嫌良さそうに手を振って、宇佐美先輩はヤンキー先輩の背中を押して去って行った。
本当に食べて欲しいのはヤンキー先輩の方なんだけど、
さっき宇佐美先輩がかばってくれたのはとても嬉しかったから、感謝の気持ちとして彼にも渡そう。


