『あはは。意味不明だねぇ。藤のことなんだけど』
ヤンキー先輩のこと?
だったらなおさらやめてほしい。
失恋の傷に塩を直接ぐりぐりぬりこむ気だろうか。
この人はどれだけ鬼畜なの。
「聞きたくないから切る」
『待った待った。失恋したからってぴりぴりしないで。
大事なことだから。杏ちゃんにとっても藤にとっても』
「……どういう意味?」
わたしとヤンキー先輩にとって大事なことって、なに。
少しの間のあと、宇佐美先輩は話してくれた。
「藤、ずっと別れようとしてたみたい。麻美ちゃんと」
「……え?」
『麻美ちゃんと同じ学校の子に聞いたんだ。
藤本人から聞いたわけじゃないけど、その子は麻美ちゃんに直接相談されてたらしいから間違いないんじゃないかな』
宇佐美先輩の話しは、すぐには理解できないくらい衝撃的だった。


