ヤンキー先輩が何を言っているのか、わたしには理解できなくて。 ただ黙って見上げていると、鋭い瞳が和らいで、寂しげに微笑んだ。 胸の奥が、ずきりと痛むような笑顔。 「なんでもない。忘れろ」 「ヤンキー先輩……?」 「今度は俺の番てことだ」 そう呟いて、彼はわたしの腕を放して去っていった。 広い背中が見えなくなるまで見送って、つかまれていた右腕をさする。 熱い。 燃えるように。 そして甘い痺れを残してる。 もう少し。 もう少しそのまま残っていて。