「フォンダンはなぁ。温め直す必要があるからちょっとね」
「そっか~。美味いんだけどなあああ」
「あなたそんなに食べたいなら、自分で作ればいいじゃない」
何を話してるかというと、もちろんバレンタインに作るチョコについて。
レシピから調理までサポートすることになったので、わたしはめちゃめちゃ張りきっている。
迷惑にならない程度にがんばるんだ。
「そもそも神林先生ってチョコ好きなのか?」
「それはわたしがリサーチ済み! ビターチョコが好きだってさ」
「神林先生は大人だから……」
ほんのり頬を染めて言う山中さん。
2月を前にすっかり乙女モードだ。
須賀ちゃんとその様子をしみじみと眺める。
言葉にしなくてもわたしたちの考えていることは同じ。
“山中さんも変わったなあ”だ。


