「ヤンキー先輩」
ランの傍のベンチに座って、火のついていないな煙草を口にくわえ、
ぼんやりと空を見上げていた彼に声をかける。
ヤンキー先輩はわたしを見て、ゆっくりと煙草を箱に戻して笑った。
「……もう来ないかと思ってた」
そんな疲れたような、ほっとしたようなヤンキー先輩の呟きに、
宇佐美先輩が「ずるい」と言っていた意味がわかった気がした。
なんだ、そっか。
そうだったんだ。
ヤンキー先輩は気付いてたんだね。
わたしの言葉にできずにいた想いに。
伝わっていなのなら、わたしは何もしてなかったわけじゃないってことなのかな。
そう思うと、泣きそうになった。


