おやすみ、先輩。また明日


ピンクと紫の小花柄の浴衣が、可愛いのにどこか上品で子どもっぽくなく、本当によく彼女に似合っていて。


自分の姿が情けなくなった。


浴衣じゃないし、シャツはたこ焼きのソースでみっともなく汚れて。

こんな姿……。




「え……ひゃっ」



俯きかけた時、不意に腕を引かれて転びそうになった。

でも転ぶ前に、大きな体にすっぽりと、抱きしめるように支えられて。


なんで……?

なんでわたし、宇佐美先輩の腕の中にいるの?



「う、宇佐美先輩。服が汚れて……」


「いいから。藤に見られたくないなら大人しくしてな」



囁かれた言葉に、驚きすぎて何も言えなくなる。


どうしてわかったの?

宇佐美先輩には、わたしの頭の中がまる見えになってるの?