おやすみ、先輩。また明日



「くるくる……?」



大好きな人が、わたしを呼ぶから。

名前じゃなくてあだ名の方だったけど、わたしを呼ぶから。


ふり向かないでいられるわけがない。


わたしはおそるおそる、振り返った。



数メートル離れた場所に立っていたヤンキー先輩は、とても驚いた顔でこっちを見ていて。


その隣りには白地の可愛い浴衣を着た、可憐な人が立っていた。


小柄で目がとても大きく印象的で、小動物みたいな愛らしさ。

髪を結い上げて露わになった首筋は折れそうなくらい細くて、頼りなげで。



そして彼女の持つ巾着には、どこかで見たようなスイーツデコのキーホルダーが揺れている。



2人はしっかりと、手を握り合っていた。



この人が麻美さん。


この人がヤンキー先輩の彼女。