クリスマス当日。

夕方から、悠太とデート。

いつもの待ち合わせ場所で、iPodで音楽を聞きながら悠太を待つ。

待ち合わせ時間のちょっと後に、悠太が走ってきて。

「わりっ!!」

「ううんっ。部活やってきたんでしょ? しょーがないって!」

息が切れるほど走って来くれて、すごい嬉しいから。

「んじゃ、行きますか。水族館」

「うんっ!!」


悠太はあたしの手をとって、いつものようにあたしのペースに合わせて歩く。

「ねぇ、悠太。写真撮ろっ!」

「はぁ?」

「ケータイでさ、ね?」

「んなの、プリクラいーじゃん。恥ずかしいわ、アホ」

「えー」

だってさ、あたしの予定だと、もう……悠太とプリクラには、行かないんだ。