『直樹ごめん。沢山ありがとう。幸せになって。大好きだったよ、直樹のこと。ありがとう』

 若ちゃんらしいカクカクした小さな文字が紙を走る。

 いなくなったんじゃない、自分の意志でこの部屋から出て行ったんだ。