直ぐに見つかった細身のスーツの後ろ姿。 シルエットだけで分かる若ちゃんの存在に声をかけようとして止めたのは、彼女がうずくまって泣いていたから。 早朝五時半では人通りは少なく、花壇を背にうずくまる彼女は人々の視界に入らない。