中1の春、入学してすぐ先輩の彼氏を取ったと噂が流れ体育倉庫に閉じ込められたり、友達だと思ってた子が実は虐めのボスだったり、先生を誑かしてるから成績が良いとか、色々言われ続けてて、少しの間登校拒否してた。


その間、あらチャンは毎日部活帰りに家に寄って私の様子を見て夕飯を食べて帰る。


あらチャン家は共働きで帰りが遅く昔から私の家で夕飯を食べる事が多かった。


「相変わらずだな」


家に居るとだらけちゃって太った。



「きれいな顔が勿体ないな」


「これで変な噂言われなくていいよ」


「…お前ってそんなにバカな奴だったか?」


「なっ…!?」


バカじゃないよ


「お前が一番噂に翻弄されてるじゃね~か。違うなら堂々としてろよ!!」


確かに。



「保健の宮前が最初は保健室で慣らしてけって言ってた」


あらチャン…。



「わかった…」


その日からスタイルを戻し維持していった。



相変わらず変な噂は絶えなかったけど、あらチャンと、保健室で出会って仲良くなった美並佳菜子(ミナミカナコ(親友)が居たから大丈夫だった。


進級して、佳菜子とあらチャンと同じクラスになり又一層楽しい日常になったと思った矢先の出来事があらチャンの喧嘩



「私の事なんて「美玲をマワすなんて言われたら普通は切れるだろ!」

マワす…、私の最大の噂は“ヤリマン”だった。


「ありがとうあらチャン…」


「…フッ…呑気な奴」


「だって、私の処女が守られたのはあらチャンのお陰でしょ?」


「…処女なのかよ?」


「あらチャンは違うの?」


「…まぁ?」


初めてあらチャンが遠く感じた。



「じゃぁ…処女貰って」


初めて自分があらチャンの事が好きなんだと知った。



「何だよ急に?それは好きな奴に貰ってもらえ」




「だから!……だから…ぁ…ら…ちゃ…!?」



恥ずかしさからなのか、あらチャンが自分以外の誰かを抱いたと知った時の怒りなのかはわからないが、涙がでた。



「キス…も初めてか?」



あらチャンの柔らかい唇が私の唇を触った。



「内緒かな?」


「俺の知ってる奴か?」


「言わない。あらチャンが経験者なんて知らなかった…」


「愛の無い行為なんてカウントの内に入らねー」



納得行かない。



「私もカウントしない?」



「してほしいのか?」



「////」


頷いた。


「ば~か…好きじゃなきゃ助けねぇよ…」



授業をサボりあらチャン家に行った。