社に着いて会議の支度をしてたら
「鞍橋さん、朝はすいませんでした」
「?何がですか?」
佐原は頭を下げた
「会社の立場を優先してしまいました」
その姿ににオドオドする美玲
「副社長から話は聞きました…だから大丈夫です。
それより昨日、初めて竹岡さんが副社長のお姉さんだって…私びっくりしちゃいました」
恥ずかしそうに笑う美玲を見て佐原は“鞍橋さんは鈍いんだな”と思った。
「そらさんは僕の先輩です」
「あぁ~そう言われてみれば似てるますね。仕事の時の雰囲気」
苦笑いをした佐原
「イヤだなぁ~そらさんみたいにズボラじゃないですよ?」
あ…あれっ?…ななんかヤバかったの?
佐原は背後に黒い何かを纏ってた。
「もう少しで取引先の副社長が下見に来ますので良ければ一緒にどうですか?社会科見学的な?」
大事な商談は佐原さんもしくは竹岡さんが付く
「勉強させてください」
程なくして到着すると連絡があった。
「お出迎えしますよ鞍橋さん」
「はいっ!」
玄関口で頭を下げてお出迎え
目の前にはいかにもな車が停まった。
「We have been expecting you, sir.(お待ちしてしまいました)」
流暢な英語で佐原は対応している
「I will show you(ご案内します)」
予想とは少し違った容姿に目を奪われた
金髪に黒眼、華奢な体に身長…まるで……失礼だわ私
その時、目があってしまって
「バーカ」
えっ?
「……」
びっくりして言葉が出てこない。
「八代様?」
「佐原、この女ムカツクから下げろ」
又、指を指された。
「何か失礼な事でも?」
「いつもの事だ」
「でわ、宜しいのでは?」
「佐原…今日のお前おかしいな?」
私のせいで商談がつぶれてしまう
「あ「副社長がお待ちです先ずは会議室へ」
「朝から俺は散々な扱いだな」
「大事に育てられてるからそう思うだけだよ」
佐原さん言葉遣いまで…。
「あの女は?」
「居ますが?」
「あの姿で一寿の「容姿をコンプレックスに生きてきた…アナタと一緒ですよ?」
八代は黙ってしまった。
会議室に着き
副社長が待ちくたびれたと言わんばかりの顔で出迎えた。

