次の日はやりにくかった。


「…今日は気が散りすぎね?何かあった?」


「いやっ…あの…高原さんって社長の娘さん何ですね?」


「言わなかったっけ?あっ!だから今日そわそわしてたの?」


「まぁ…」


「ふふふっ、私が怖い?」


「そうでもないです」


「あはははっ!佐原君変わってる」


「初めて言われました」



「それに私達同い年だし?」


まじ!


「私、老け顔って言われるのよ」


「年相応よりいいんじゃないですか?なんかラッキーって思いません?俺は反対だったから酒飲みに行くのも一苦労だった」


結構、一緒に居たから次第に打ち解けてきた。


「へぇ、今時政略結婚なんかあるんだ」


「弟をけしかけるつもりで受けたけど…」


「好きな奴居なかったんですか?」



苦笑いをした高原さんに淡い記憶が蘇ってきた。



「佐原君には?」


「…居ました。振られましたけど」


今、何やってんだろ?



「……もっとビシビシ教えて下さい。一寿様の右腕的存在になるまで時間は惜しみません……貴女も救いますよ…一寿様と」



頑張りが幸をそうして10ヶ月後に完璧な迄になった。


「じゃぁ、今日から料理教室に通ってもらいます」


「はっ?」


「…ん?」


「何で?」


「一通りこなさなきゃ秘書兼身の回りの世話役は出来ないで「聞いてね~よ!?」


「えっ!?」


「秘書だけじゃないのかよ?」


「あ…ごめんなさい。社長、最近ボケてきてて……それに、弟、料理音痴だし、外食はあまり体に良くないし、あっ…無理なら使用人雇うから」


何で謝るのが高原さんなんだよ!



「…ごめん、やる」


この会社から高原さんを引き離さなきゃ。



ってか、何で父親にも弟にも気を使ってるんだ?



なんかウチとは違うな…色んな家があっていいのかもしれないけど…。










その答えはすぐ解った。



「あぁ~腹違いの弟で、母親は逃げたって」



そうなんだ。


「あっ、でも後妻になる前からお腹の中には子供が居たらしいってのも聞いた」


ドロドロなんだな



「じゃぁ、今日ね~!」


「おぅ」


屋上でタバコふかしボーっとしてたら




″バンッ″


「いやっ…「そら!」




そら?



喫煙所は扉から視覚になってて見えない。