次の日


「お前がなんたら一寿か?」


強面の人が数人で僕を囲んだ。


「1対4って卑怯だと思わないですか?」


「別に」


「可愛い俺の妹に何してくれてんだ?」


そういう事ね…。


「…兄妹揃って不躾ですね?」


「何だとコラァァ」


僕には適わないと思う。









「……ぃませ…ん」



何の為に習ってたのか解らなかった護身術が今、役に立った。


「セフレで良いって言ったの向こうなんです…僕は最初に断りました」


「お前最低だよ……金持ちは皆最低だぁぁあ」


僕自身が一番知ってる。


「もう会いません。申し訳なかったです。失礼します」


僕は人を不幸にするんだ…だから恋愛はしない。







そんなニューヨークに行く少し前にあいつ等と出会いそして…。


「今日から一寿様のお世話係兼秘書を勤め上げる事になりました佐原太一です。不慣れな者で多少ご迷惑をおかけする事最初に謝っておきます。何か言って下されば大抵の事は…します」


ニューヨークに来てかれこれ2年目という月日が流れ支社も軌道に乗ってる。


「あぁ。宜しくお願いします」


世話係兼秘書はこれで何人目ですか?


さっき間がありましたけど?


今回は男を起用した。


「先ずはコレ、ファイルしといて。後はこん中から1人選んで下さい」


「畏まりました」


やりやすい。


引き継ぎをする前に辞めてしまった秘書達より遥に出来る。


「佐原さんは何処からウチに?」


「貴方様のお父上が私を引き抜きされました」


傘下に加わった会社からとの事。


「元は営業をしてました」


「そうですか」


「一寿様、この中ではこの方が宜しいかと」


「○○○ホテルのスイートを予約して呼んどいてくれ」


「…畏まりました」


何日ぶりかの性欲発散


「だめだ……」



何故か役に立たないJr.



女性は怒って帰って行った。



「何故だ…」


そんな事が何回があり体調もおかしくなった今日


「社長…大丈夫ですか?」


「えぇ…何ともありませんが?」


「そうですか?」


「そろそろ先方との会食ですよね?」


立ち上がったら目眩が……そして記憶が途絶えた。