「鞍橋さん、今日コレお願いね?」


無理難題を新入社員に押し付けてくる先輩方


「イジメ?」


「嫌がらせ」


「一緒じゃん……あっ!」


その日、押し付けてきた仕事を全部先輩方のロッカーにバラバラにして七子が返した。


残業時間、血相をかえ慌てて戻ってきた先輩方を見て七子は大笑いして彼氏のマンションに行った。


帰宅途中、七子から鳴き声に近い電話がかかってきた。



そして1時間後、私の部屋にやってきて“別れてきた”と告げられた。



2日会社を休んでケロッとして出社してきた七子を私は励ますことも慰めることもできないでいた。


友達として情けなさすぎて落ち込む…。


そしてなんとなく毎日を送ってきて自立してふと気付くと空っぽな自分が居た。



休日に何するでもなし、今時の女子は休日何をしてるのかわからない。


「干物女だわ…」


平日の会社帰りは七子が暇なら呑みに行ったりしてるけど…。



「昔に戻れば良いじゃん?」


「……」


“美玲の人生だから”


七子は悲しい顔をしながら私に言った。



うじうじ過去を引きずってる私を七子さえ呆れてるんだ。


「たまにはさ~素で買い物行こう!」


たまには……そうだね。


夏場になり桂も結構蒸れるしね。


買い物して今時女子をリサーチするか!









その晩、中高時代の友から独り身達で呑み会をしようと連絡が入り次の休日に予定を入れた。



そこで待ち構えてたのが私の人生を大きく変えた出来事だった






そうな。