｢あー、今メグんとこ。｣

『いや、帰ってくんのかどうかを聞いてるの。』

『戸締まりしたいから～』とかなんとか言ってる母さんの声は、大きすぎてメグにまで聞こえてたらしい。

不安で揺れる瞳が、こちらを見上げていた。

『って言うか、急に泊まるなんて山原家に迷惑でしょ？』

｢あ、いや…おばさんには泊まってけって言われたし。｣

『あ、そうなの。も～、またお礼に行くって伝えてよ？じゃ、おやすみ！』

｢はぁ！？ちょっ！｣

―ツーツー