「何?」 「…」 「あ、これか。」 差し出された物を、繋いでいる反対側の手で受け取る。 天があたしのために買ってくれたんだって考えると、思わず笑みが零れた。 「メグ?帰らねーの?」 …でも、天の言葉で一気に曇る。 「ねぇ天。」 「ん?」 あたしの言葉に、優しく返事をしてくれる天。 その優しさが、あたしをもっと我儘にするってこと、君は気付いてるのかな?