きのこのこ



「陽性・・・ですね。」
「陽性・・・だね。」


この後の言葉を、私は待ってる。
万里は検査薬と、私のお腹を交互に見てるだけで、欲しい言葉をくれなかった。

「貴方に、僕の菌糸が宿っている・・・」

こんな時まで、キノコだね。

「そうみたいだね。」

やっと絞り出した声。
自分でもわかるぐらい、震えてる。