『加奈子さん、こんばんは。』
「こんばんは、元気してる?」
『はい、こっちはとても暑くて・・・でも、楽しいです。』

そりゃそうだろうよ。

島にはいろんな独自進化を遂げたキノコが生えているって、万里は前に嬉しそうに説明してくれた(それも二時間)。
嬉しそうな万里を見るのは嫌いじゃないけど、彼の会話はキノコ中心で回ってる。

うん、私・・・二時間よく耐えたよね・・・恋は盲目。
「何か新しいキノコ、見つかった?」
『そうですね・・・新しいかは分かりませんが、きちんと調べてみたいキノコはありましたよ!』

やばい。
この顔は。
このパソコン画面越しでも分かるぐらいに、きらきらした笑顔は。

・・・始まるのね・・・キノコの話が。