「何?何?何があった!?」



俺と望がその声の聞こえてきた方を見ていると。


ようやく気づいたのか、訳が分からないと言った感じで拓弥が声を上げた。


そして、俺たちの視線の先を追うように瞳を向ける。



しかし、そこにはたくさんの生徒の姿ばかりで。


あの子を見付けるために懸命に目を凝らしたが、あの子の姿は見当たらなく。


結局、見つける事は出来なかった。



だが、一つ得たものがある。


それは、彼女はやはり同級生だと言う事だ。


それだけでも、成果だと思う事にした。