だが、当たり前の事で。 永遠に歌っている訳にも行く筈がない。 ある程度聞き、歌い終わり。 今流れていた曲の最後の音が消えた瞬間、閉じていた瞳をゆっくりと開いた。 「ふぅ…」 少し歌い過ぎたかもしれない。 水分も取らずに、何曲歌ったのか… それすらも分からなくなるくらいに音楽に入り込んでいた。 小さく息を吐くと、イヤホンを耳から外した。 首を振り、手櫛で髪の毛を整えると、家に帰ろうと扉のある方を振り向きました。 瞬間、視界に信じられない光景が映った。