お父さんはそれだけを呟き零すと、もう一度頭を撫でると静かに手を離した。 そして、そのまま踵を返し、部屋を出て行く。 「かなでの飯、食べたいな」 そう一言、零して。 温もりが離れた頭を、自分の手で覆う。 そこにはまだ、微かにお父さんの手の大きさが残っているように感じた。 「私の、心…」 ポツリと呟く。