望が拒否した事に拓弥が反応する。 「はぁ?何でだよ!この俺様が歌ってやるって言ってんのによ!」 「だからだよ!お前には絶対に歌わせる事は出来ない」 「何だよ!宏紀まで…!」 こいつは…自分で気付いていないのが、尚更痛い。 拓弥、お前は聞くに耐えない程に音痴だと言うのに… その声で歌おうと思うのが不思議な程だ。 だから、カラオケとか一緒に行かないと言うのに。 初めて行った時に聞いた拓弥の歌声は凄まじいものだった。 そんな拓弥が歌うぐらいなら、俺か望が歌った方が万倍マシだわ。