笑顔のまま彼は話し出す。 「オレらが君をバンドに誘う理由だよね?」 「は、はい。そうです…」 「それは、宏紀から説明があるよ」 宮田さんが速水くんに次の発言を促しました。 私に視線が注がれる。 それは、速水くんの眼差しで、何を言われるのかと緊張が私を襲いかかってくる。 ぐっと言葉を一度飲み込むと、それを吐き出した。 「…惚れたから」 「「…えっ!?」」 私と晴香ちゃんの声が重なる。 そして、晴香ちゃんに私を守るようにギュッと抱きしめられた。