何となく、私の本能が彼を怖い人だと訴えてくる。 彼からは逃れられないと訴えてくる。 逃れられなくなる前に私は彼から視線を逸らした。 それよりも、この状況を理解する事が先。 何で、晴香ちゃんが彼らと一緒なの? この間、一緒にカラオケには行きましたが、いつの間に仲良くなったのか。 「ほら、かなで。止まってないで、学校行くよ」 「あ、はい…」 止まっていた足を動かし、晴香ちゃんの隣へと急ぐ。 数歩先には速水くんたちが居る。