「眼の下に隈、出来てるわよ」 そう言われ、眼の下に手を当てますがそれで隈が出来てるのかは見えない。 棚のガラス戸を鏡代わりに自分の顔を見る。 鏡ではないのではっきりとは分からないけど、そこに写った自分の顔には確かに眼の下に隈があった。 「何か悩みごとがあるんじゃないの?」 「え、あ。だ、大丈夫ですよっ!昨日、勉強のために夜更かししてしまっただけですから」 お母さんが心配そうに眉を顰めた。 その事に驚き慌てる。 「そうなの?余り、無理したら駄目よ。女の子なんだから」 「はい…」