女性ユニットの曲だと言うが、彼女はなんの奥目もなく歌い続ける。 二人のパートそれぞれをきちんと歌い分けている。 やはり、全てを惹き付ける歌声。 そして… 曲の最後の音が途切れた。 ゆっくりとマイクを口元から離した岡本。 その顔は少し赤く上気している。 パチパチ… と、どこからか手を叩く音が聞こえてきた。 それは、望が発生させた音で無意識の内に出しているようだった。 ポカンと放心していた拓弥もその音につられ拍手する。