kiss-choco

校内球技大会は、快晴の中開会した。



あたしは、実行委員からの助っ人として、保健委員のテントの下にいた。


「怪我する人って結構多いのよー。大変だけど、頑張ってね」


テントの隅っこに座っているあたしに、椿ちゃんがにこりと笑って言う。


「……はい」


あたしもどうにか笑みを貼り付け、頷く。



――あれから、相沢くんはちらりともあたしを見てくれなくなった。


当たり前か。


でも、辛い。


違うの、違うの。
相沢くんは本当に好きなの。


そう叫びたいけど、言えない。
人を傷つけてきたあたしに、そんな勝手なこと言えない。



相沢くんから言われた言葉は、紗希にも片桐くんにも言えなかった。

黙って帰ったあたしに、片桐くんはずいぶん心配してくれたみたいだったけど、
あたしはただごめんなさいを繰り返しただけだった。


片桐くんも、あたしが傷つけた一人なのだから。