kiss-choco

うう。
片桐くんの優しさがしみるー。

とは言え、甘えてばかりもいられない。
紗希にも言われたように、ちゃんと自分で頑張らないと。

じゃないと、あたしはいつまで経っても前進できないよ。


よし! 頑張ろう。



まずは相沢くんと仲直りからだ! と相沢くんに視線を走らせ……



ぎゃっ!


なななななななな、なに!?

めっちゃこっち見てる!

めっちゃ見てるって言うか睨んでる!



ぎゃーーーー!


怒ってるーー!


こーわーいー!


あたしはぱっと目を逸らした。

だだだだだって!

あんなに怒ってる顔見て、どうしろってのよ。


にこりと笑えとでも?

無理無理!




「……鈴奈? どした?」


はわわわ、とか狼狽えだしたあたしの顔を、片桐くんが不思議そうに覗き込んだ。


「さっきより顔色悪いし」


「なななななんでもない!」


「そか?」


首を傾げる片桐くん。

と、ちょうど人数が集まり、会議が始まった。

プリントが配られ、片桐くんの意識がそれに向かったのを見て、あたしは改めてそっと息を吐いた。