kiss-choco

そして放課後。


片桐くんと並んで会議室に入ると、会議机の端に腰掛けている相沢くんを見つけた。


「よ! 相沢早いな」


「……おう」


明るく声をかける片桐くんに、相沢くんは短く答えた。

あたしは、相沢くんから離れたところにそっと座った。




『相沢さ、まだ結構怒ってるんだ。もうしばらくは話しかけたりすんなよ』


会議室へ向かう道すがら、片桐くんに言われた。


『とは言っても、近くにいたら仲直りしやすいしな。最初は気まずいだろうけど、離れとけな』


相沢くんの怒りはまだまだ厳しいみたい。

そりゃ、そうだよなあ。
簡単に許せるもんじゃないよなあ。

なんて納得しつつ、ひっそり凹んでるあたし。


もしかしたら、もう許してくれてたり……、なんて甘い考えがなかった訳ではないのだ。


うう。あたし、甘すぎたなあ。


「鈴奈? あんま気にすんなよ」


小さく溜め息をついたあたしの横に座った片桐くんが言った。


「まだまだこれからだろ」


「ん。ありがと」


それでも溜め息をついてしまうあたしに、片桐くんがそっと頭を撫でてくれた。