kiss-choco

あたしがうわあうわあと叫んでいると、二限目の終わりを告げるチャイムが鳴った。


「さーてと、話も聞いたし授業出ようかな。鈴奈はどうする?」


紗希は立ち上がって大きな伸びをした。


「紗希ってば冷たい! あたしを一人にする訳?」


「いや。聞きたいこと聞いたし。とにかくガンバレ」


紗希はひらひらと手を振りながら、本当に図書室を出て行ってしまった。



冷たくないですか? 紗希さんってば……。


でも、紗希がいたからって、これからのアドバイスは無いも同然だろうし。

一人で考えるしかないのかぁ。


「うう、思いつかないぃ……」


あたしは頭を抱え込んだ。