kiss-choco

ん?

んん?




何か、相沢くんの様子が、ヘン。



「痛くなったらすぐ言うのよ? この間みたいに、ぷっくり腫れるまで我慢してたら大変なことになるからね」


相沢くんはまたこくんと頷く。


その顔は、何か赤い!


照れたような、感じ。



ってか『こくん』て何よ。

いつもみたいなぶっきらぼうな返事はどこよ。


これって、もしかして……?


あたしはすうっと背中が冷えるのを感じた。



「おっと。今日用事があるんだった。じゃあ、二人とも気をつけて帰るのよー」


椿ちゃんは腕時計を見て時間を確認して、手を振りながら走って行った。

その姿が、教職員用駐車場へ消えていくのを、あたしたちはひらひらと手を振って見送って。




これ、ヤバくない?

問題発生じゃない!?



あたしはばっくんばっくんと警報を鳴らしだした心臓辺りを片手できゅっとおさえた。