kiss-choco

は?

何?

もしかして。


これって一緒に帰れたりするわけ?



でも、あたしが歩き出したら相沢くんも並んで歩いてるし。



うう、告白6回も無駄じゃなかった。

相沢くんとこうして帰るなんて、初めてだよおぉ!

そうだよ。
あたし、友達ならって言われてるんだもん。

一緒に帰ったって、いいじゃん。





ちら。


横を歩く相沢くんを窺う。


身長は178cmだったよね。
あたしが157cmだから、約20cmの差か。

結構身長差あるなあ。

見上げるもんね。


キスするなら、屈んでもらわなくちゃ……



「ってだああああああっ!
今のナシ! ナシ!」


「は? どうしたんだよ」


ぎゃー、といきなり叫んだあたしに、相沢くんはぎょっとしたように言った。


「や、はい! 何でもない!」


「そうか?」


相沢くんは疑わしそうな視線をあたしに向けた。


「何か、いつもよりおかしいぞ」


「や、季節の変わり目だし?」


ぎゃー、あたしったら何て想像しちゃってんの!?


まともに相沢くんの顔見られないんだけど。



と、その時。


「あらあ、今帰りなの? 気をつけてね」


背中から声がかかった。