「……タイプ、なあ?

そうだな、エロい、女」


「ふへ?」


ぼそり、と呟いた相沢くん。

あたしはその言葉を理解できなくて、固まった。


「だから、エロい女。しかもとびきりのな。
もういいか? 俺、帰るから」


相沢くんはそう言うと、あたしを置いてさっさと帰ってしまった。


あたしはその夕日に照らされた背中がちっちゃくなっていくのを、呆然と見送っていて。


我に返ったのは、それからしばらくして、空が暗がり始めた頃だった。