kiss-choco

紗希は黙りこくったあたしに続けて言った。


『片桐はさ、自分のついた嘘で、鈴奈がこんな目にあったんだって反省してる。卑怯な事したんだから、鈴奈に殴られても構わないって。
でも、しばらくは顔見せるのも申し訳ないから、会わないって。
伝言で、ごめんってさ』


『……殴ったりなんか、出来ないよ』


あたしはぽつりと呟いた。

片桐くんの気持ちに気付かなくて、無神経にも相談し続けていて。

片桐くんに頼らずに、自力で頑張らないといけなかったのに、
甘えていた気持ちもあった。

片桐くんのやり方はいけないとは思うけど、そんなあたしにそれを責めることは出来ない。


片桐くんの優しさをただ受けていたのは、あたしだもん。


『あたしも、悪いんだ。片桐くんに、謝らないでって伝えてくれる?』


『鈴奈がそれでいいなら、伝えるよ。
ま、相沢にキツいのもらってるし、鈴奈が殴らなくてもいいかもね?』


あ。
片桐くんのあのほっぺた、あれは相沢くんがしたことだったの?