kiss-choco

『すごく怖かったから、助けに来てくれて嬉しかった。
本当にありがとう』


『いいって、そんなの。だいたい、あたしよりも相沢の方が頑張ってたし。
捻挫してるくせに全力疾走するんだもん。最後辺りはついていけないくらいだったよ』


けらけらと紗希が笑った。

え? 
相沢くんを見ると、苦々しい顔をして顔を背けていた。


『どうでもいい事まで言うな』


『いいじゃん、別に』


紗希は悪びれずに言った。あたしをちらりと見て、肩を竦ませて笑う。


『相沢、くん。えと……、ありがとう』


う、嬉しすぎて顔がへにゃーってたるむ……。

相沢くんは顔つきはそのままに、ただ小さく頷いた。



『あ、そうだ。紗希、片桐くんは? あたし、片桐くんにもお礼言わないと』


片桐くんも、あたしを探してくれてたみたいだったもんね。


『……あー、片桐、か。あいつは、しばらくあんたに顔合わせられないって、さ』


片桐くんの名前に、紗希が急に困った顔をした。