もしかして、だけど。
片桐の話を真に受けたバカが他にもいて、そのバカが鈴奈のこと好きだったら?
バカが、片桐から鈴奈を奪おうと、やっぱりバカな呼び出し計画を立てたとしたら?
有り得ない話では、ない?
鈴奈と片桐はつい1ヶ月程前から仲良くしてて、実行委員になってからは、ますます一緒にいることが多くなった。
片桐といない時はだいたいあたしと一緒で、鈴奈が一人で行動することなんてあまりなかったし。
鈴奈を狙ったバカが、鈴奈が一人になる時間が多い、この球技大会に呼び出し計画を立てた……?
この不意にひらめいた考えは、結構的を射てる気がする。
「ねえ! 思い出してよ。その中で、鈴奈を好きそうな男、いない?」
「鈴奈を……? ちょっと、待ってくれ」
片桐はあたしの言わんとしていることがわかったのか、
宙に視線をさまよませながら考え込んだ。
その顔が、は、と息を飲む。
「……いる。一人」
「誰!?」
「木村。同じクラスの、あいつだよ」
「木村にまで妄想話をしたの!?」
片桐の話を真に受けたバカが他にもいて、そのバカが鈴奈のこと好きだったら?
バカが、片桐から鈴奈を奪おうと、やっぱりバカな呼び出し計画を立てたとしたら?
有り得ない話では、ない?
鈴奈と片桐はつい1ヶ月程前から仲良くしてて、実行委員になってからは、ますます一緒にいることが多くなった。
片桐といない時はだいたいあたしと一緒で、鈴奈が一人で行動することなんてあまりなかったし。
鈴奈を狙ったバカが、鈴奈が一人になる時間が多い、この球技大会に呼び出し計画を立てた……?
この不意にひらめいた考えは、結構的を射てる気がする。
「ねえ! 思い出してよ。その中で、鈴奈を好きそうな男、いない?」
「鈴奈を……? ちょっと、待ってくれ」
片桐はあたしの言わんとしていることがわかったのか、
宙に視線をさまよませながら考え込んだ。
その顔が、は、と息を飲む。
「……いる。一人」
「誰!?」
「木村。同じクラスの、あいつだよ」
「木村にまで妄想話をしたの!?」



