へへ、と笑うあたしに、片桐くんが頷く。


「今日は、いつもよりは元気そうだな。よかったよかった」


「ん、ありがと」


「じゃ、オレ急ぐから。鈴奈も頑張れよ。
あ、そうだ。昼休みさ、一緒に飯食お」


「紗希も一緒にいい?」


「おう、いいよ。じゃ、後でな」


片桐くんは片手をあげて、走って行ってしまった。

その背中を見送って、あたしも湿布薬の箱を抱えて、テントへと向かった。