芝生の広がる中に通る一本の道。

石畳のそれをかちこちとおぼつかない足取りで歩く結依。
と、前を歩くイケてる男子。


何ておいしいシチュエーションなのだろうか。


建物の扉の前に着くと、イケメンがこちらを振り向いて一言。



「改めまして、シェアハウス・ラブガーデンへようこそ」

「え、えあ、はい」



にっこりと笑って、扉を開く。

そこには、テレビで見たような豪華な光景が広がっていた。


綺麗に並べられた靴の並ぶ玄関。
正面にあるのは白い螺旋階段。
両側には扉があり、うっすらと人影が見える。
シューズクローゼットの上に綾波●イが居たのはこの際気にしない。



「じゃ、契約書を書いたら入居が正式に完了するから」

「わかりました・・・」

「あ、他の人達もいるけど気にしないでね。みんな優しいから」

「そうですか・・・」



イケメンが右側のドアを開ける。

リビングらしきその部屋は、広くて綺麗でそして広かった。
中央のソファには、これまたイケメンが6人。

結依はもう、倒れそうだった。



「うんと、これに名前と生年月日書いて、ここにサインすればオッケー」

「はい」



万年筆でさらさらと必要事項を記入すると、さっきのイケメンがそれを確認して、「はい、了解」と笑った。





「それじゃあ今日からよろしくね、結依ちゃん」