結依は、絶句した。

我が新居は、想像以上に豪邸だったのだ。

まず、とてつもなく立派な門。
SEC●Mアピールも忘れていない。

恐る恐るインターフォンを押すと、さっきの声が聞こえた。



「はい」

「あ、あの。先程電話をさせていただいた者ですが」

「あぁ!お待ちしていましたよ。今行きますね」

「はぁ・・・」



門越しに見える、ビバリーヒルズ並の大豪邸。
目をくらませながらも、つい見入ってしまう。

すると、声の主であろう男性が走ってきた。

彼が手を触れると、自動的に門が開いて結依を迎え入れた。
わーお、あんびりばぼー。



「初めまして。君が入居希望者さん?」

「は、はひ」

「あはは、緊張しなくていいよ。ラブガーデンへようこそ」



長身で細身のイケメンが、結依の前に居た。

彼女だって一端の乙女なのだ、ときめかないはずがない。
早鐘を打つ心臓をなだめながら、一歩を踏み出した。