今日もまたたくさんの男たちが


 姫との婚約を申し出にやって来る。


 姫が断ろうと


 門前で兵が止めようとお構い無し。


 毎日毎日来る懲りないヤツもいれば、


 1日来て諦めて突っ返されるヤツ、


 挙句の果てには人数が多すぎて中に入れない日は


 門の外で駄々をこねるヤツ。


 これにはさすがの姫も呆れて笑った。


 そのあまりの様に声を上げて笑った。


 普段はそんなこともないのだが姫は確かに笑ったのだ。


 普段笑うことの少ない姫が笑ったとなれば


 そやつを中に入れるしかない。


 これが姫のアイツとの出会いだった。