好きなキモチ。



翔太くんは、私の片思い中の相手。

私より身長があって、髪は茶色。兎に角優しい!



「暗い顔してどうしたっ?清水にいじめられたかー?」


いつも、いつもそうだ。

私が暗い表情をする度に、翔太くんが話しかけてくれる。


…ずるい。

私は俯きながら首を振る。


「あーっ!やめてよっ、みこをいじめるの!」

なぁちゃんがふざけたように翔太くんを責める。

翔太くんもふざけ半分に反抗しながら『清水だろ』と言い返す。



…もし、声が出てたら


こうゆう風に言い合えるのに…

ふざけたり、出来るのに…


声は、出ないんだ。