────────────────…………… 「みこっ…声が出ないのか!?」 お父さんは、私を抱きしめながらまた泣いた。 ────────────────…………… これが一回目だった。 私は、お父さんを初めて泣かせた。 お父さんは、私のためにいろいろしてくれた。 この島に越してきたことだって私のため。 東京でやっている仕事を止めてまでここに来てくれた。