好きなキモチ。



「あ、すみませんっ。入りたいんですけど…」


私が入り口を塞いでいたらしく、邪魔だったみたい。

『すみません』と頭を下げて、男性を見ると……どこかで見た顔付きをしていた。


…ん?

誰かに似てる。
でも、誰だっけ?


私がまじまじと男性の顔を見ていると『あ!』と何故か男性に肩を掴まれた。


え、え!?

「ご、ごめんなさい!!」


私は思わず謝ってしまった。


すると、何故か男性は笑い出した。

そして

「影山か!?お前、影山みこか!?」


何故か男性は、私の名前を知っていた。