「ふふふっ・・・。」


イザヨイは、ヨゾラを小悪魔の微笑みで焦らし、楽しんでいる。


そんなイザヨイに、ヨゾラは軽く笑い混じりの、ため息をついた。


「イザヨイの物好きにも、困ったもんだね。
イザヨイは、いずれ僕と結ばれる運命なんだよ。
天界の王子をオモチャにして遊んで、何が面白いの?」


「あら酷い。
あたし、キャスパトレイユ様の事は、本気なんだけど。」


「そういうこと、言うな。
僕を怒らせるなよ。
双子は結婚して、ひとつにならないと、死んじゃうんだぞ。
僕達が死んでもいいの?」


「それは知ってるけど。
あたし、キャスパトレイユ様と結婚したい。
真っ白な翼に、真っ白な衣装を来て、単身魔界に乗り込んで来た時の、キャスパトレイユ様のかっこよさったら・・・。」


イザヨイは、うっとりと宙を見上げ、手を胸の前で組んだ。