黒瀬くんがユニフォームを着ると。




しぶしぶと押し黙る黄瀬くん。



それを見て、緑川くんが呟いた。



「まあ……そうやなぁ…」



視線を緑川くんに移すと、そこにはまた、“バスケプレーヤーの緑川”がいた。



「オレを引き出させてみろや。それが出来ないんなら、それがお前らの実力っつーもんやし」



「はぁ?引き出すに決まってんだろ」




イラついたように言う黄瀬くんに、余裕そうな顔で緑川くんが言った。



「もちろん。アンタらならオレを引き出させると思うわ。だけどできなかったら……」




緑川くんはあたしを見て、ふわりと笑った。



「ゆりなちゃんは貰うも同然や」




────そうだ。



この試合には、あたしが賭けられてるんだ。