「ついにっ…!!抜いたぁー!!!!!!!!」 歓声が起こる。 うるせぇんだよ。 んなのでいちいち声あげるんじゃねぇ。 「……っ!カットしろ!!」 カットなんてさせねぇ。 させる前に───── 投げる。 目の前から伸びてくる手を、俺は体を後ろに曲げて避けたまま、そのままシュートを放つ。 「なんだと!?」 目の前で驚く男を見て、俺はニヤリと笑った。