黒瀬くんがユニフォームを着ると。





ワアアアッ!!!!



歓声が聞こえる中、僕はただ緑川くんを見ていた。


僕以外だって気づいているはずです。



さっきまでとは違う、彼のオーラに。



「オレが負ける……?
そんなん、ありえへんわ」



ダムッダムッとドリブルをしながら僕たちのゴールに向かって走ってくる。


スピードがさっきよりも速くなってる!




三人続けて抜くと、緑川くんは高くジャンプをした。



「させねぇ!!!!」


緑川くんの前に高くジャンプをしてガードする黄瀬くん。



緑川くんよりも……高い。




────ニヤリ




緑川くんが微かに口角をあげた。