「……ねー。中学のときからあんなにすごかったのー?」 瞬先輩に聞かれた。 「違います。途中からですけれども、中学のときよりも……成長しています」 「ははっ。化け物だねー」 額の汗を拭いながら、爽やかな笑顔で呟いた。 「……ボール奪ったら、すぐに頂戴」 「────……はい」 空気が一瞬ピリッとした。 瞬先輩がなにを考えてるのかはわかりませんが、とりあえず言われた通りにします。