圭君が言った言葉に耳を疑っていると、光弥がドスッと圭君を殴った。



その光弥の耳が、ちょっぴり赤くて。



なんだか可愛いなあ、なんて思ってしまったんだ。



「……勘違いすんじゃねーよ、バーカ」



光弥は照れたような、怒ったような口調でボソッと呟く。



それを見ながら、帰ったら光弥にキスの一つでもしてあげようかな、なんて思った。



_____ 少しだけ、積極的になれたある夏の日の事でした。